天の光はすべて星
人間が一度死んだらそれっきりというのでなく、生まれかわりとか霊魂不滅ということを信じられたら、どんなにいいだろうとわたしは思う。ほかの人間になってまた生まれかわるとか、たとえ天国の雲の隙間からでも、朽ち傾いたあばら家の窓ガラスごしにでも、あるいは自分が何かの虫けらになって、その虫けらの目玉を通してでも、その他どんなものに変わってもかまわないから、見ていられたらどんなにいいだろう。 どんなにひどい条件をつけられてもかまわないから、わたしはその時その場にいて見ていたい。わたしたちが星に行き着くところを… フレドリック・ブラウン(田中融二訳)「天の光はすべて星」(ハヤカワ文庫) |
この小説の中には、星屑≠ニ呼ばれる、宇宙開発や宇宙旅行を夢見る人たちが登場します。とりわけ、主人公は自ら宇宙飛行士となって、木星に行きたいと願っていました。星に取り憑かれた男なのです。そして、その目的を成就するために、ありとあらゆることをやってのけます。
彼の努力の甲斐あって、ロケット打ち上げ計画が軌道に乗った時、小さな経歴詐称が発覚し、彼は計画から外されてしまうのでした。前後して、最愛の女性が病死し、魂の奥深く結ばれていた友も世を去ってしまいます。生きる目的も希望も、これまでの人生の意味も、何もかも彼は失ってしまうのです。
しかし、小説のエピローグには、幼い甥っ子が彼の意志を継いで行くだろうことが暗示されています。
「日が沈んでいく。それと入れかわりに、倅(せがれ)がかけ上がってくる。わたしの倅じゃない。けれどもそれに一番近い存在だ。それが、わたしのほうにむかって、丘をかけ上がってくる。 目にいっぱい星屑≠フきらめきをたたえて。」
主人公マックス・アンドルーズは、幼い甥っ子のビリーと共に、木星ロケットの打ち上げを見上げているのです。
ブラウンが、このSF小説を書いたのは1953年です。物語は1997年で始まり、2001年に終わる設定になっています。私たちは、ブラウンの思い描いた未来の時代を、年代だけは、もう既に済ましてしまっています。
星≠愛する者は、そのせいで、たとえ自分が屑≠ニ呼ばれようとも、本望なのです。それが愛する≠ニいうことなのです。天の光≠見てしまったならば、きっと、そんな風になるのでしょう。
日本キリスト教団 行人坂教会
牧師 朝日研一朗
行人坂教会 クリスマス諸行事のご案内
- めぐみ会クリスマス祝会 10日(金)午前11時〜午後2時
讃美講話 キャロルを歌おう=@ 朝日研一朗牧師
昼食:お寿司、お吸い物、他、会費:500円、
プレゼント交換:約500円相当の品物をご用意ください
クリスマス主日礼拝 19日(日)午前10時30分〜正午 メッセージ 飼い葉桶のしるし=@朝日研一朗牧師 聖餐式と洗礼式があります。 |
- クリスマス愛餐会 19日(日)礼拝後〜午後1時30分
- CSクリスマス会 23日(木)午後1時30分〜午後3時30分
ページェント礼拝 イエスさまが生まれた
台本:朝日美加子、衣装:吉野ゆり子、吉野宏美、奏楽:岸まゆみ
祝会:ケーキデコレーション、プレゼント交換(300円程度)、ビンゴ大会、他 - クリスマス・キャロリング 24日(水)午後6時30分玄関バルコニー
クリスマスイヴ賛美礼拝(キャンドルライト・サービス) 24日(木)午後7時〜8時 メッセージ 最初のチャペル=@ 朝日研一朗牧師 奏楽:打越優子、合唱:聖歌隊、指揮:岸まゆみ、聖書朗読:入澤依里 |
- ご家族、お友だちとお誘い合わせて、クリスマスの諸集会にお越しください。
- この機会に、教会から遠ざかっている兄弟姉妹にも問安してみましょう。
- お待ち申し上げております。