2015年12月14日

赤ちゃんを殺すな【マタイ2:13〜23】

聖句「エジプトに逃げ、わたしが告げるまで、そこに留まっていなさい。ヘロデが、この子を探し出して殺そうとしている。」(2:13)

1.《ターミネーター》 1984年のSF映画『ターミネーター』では、救世主出現を阻止するため、未来から送り込まれた殺人アンドロイドが、その母親を殺そうと付け狙います。「LAに住むサラ・コナー」という情報しか無いため、アンドロイドは片っ端から同姓同名の女性を殺害していきます。この設定はクリスマス物語です。未来の救世主、ジョン・コナーのイニシャルは「JC」、母親サラの名前は「受胎告知」の元祖、アンドロイドはヘロデの兵士です。

2.《大いなる叫びが》 当時のベツレヘムの人口は1〜2千人、乳幼児の数は百人弱でしょう。人数の多い少ないではありませんが、百人近くの赤ん坊が一斉に殺害されたことを想像すると戦慄を感じないではいられません。ヘロデは「片っ端から殺させた」のです。「ヘロデの嬰児虐殺」のモデルは「出エジプト記」1章のファラオだと言われます。しかし、私が共通性を感じるのは、同じ「出エジプト記」でも、むしろ12章「初子の死」です。「死人の出なかった家は一軒もなかったので、大いなる叫びがエジプト中に起こった」のでした。

3.《暴力に囲まれて》 私たちは誰でも、赤ちゃんや乳幼児を見ると、自然に心が和みます。自分の子や孫でなくても、微笑んでいたりします。赤ん坊を真ん中に置く所から、平和が生まれるのです。2千年前のベツレヘムで、イエスさまの降誕は暴力に囲まれていました。ローマ帝国の支配、臨月の身での長旅、宿無し、ヘロデの殺害命令、夜逃げ…。しかし、両親は、イエスさまを命懸けで守ろうとしました。羊飼いたちは羊毛を贈り、「家」に招き入れてくれた人もあり、学者たちの贈り物は難民生活の支援になったことでしょう。赤ん坊を中心にした時、小さな輪が出来て、平和が世界に拡がって行ったのです。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 17:48 | 毎週の講壇から