2016年10月10日

暗闇から光の子へ【エフェソ5:6〜20】

聖句「時をよく用いなさい。今は悪い時代なのです。だから、無分別な者とならず、主の御心が何であるかを悟りなさい。」(5:16,17)

1.《今は悪い時代》 作家で尼僧の瀬戸内寂聴が、今から12年前の「青空説法」で「今の日本は最低。今ほどイヤな悪い時代は無かったような気がする」と述べて、命の軽視、政治行政の腐敗、教育の荒廃、人間の驕りを批判して居られました。今や各種業界とマスコミが結託して、更に「悪い時代」であることを覆い隠そうとしています。私たちも無自覚に加担しているのです。

2.《洒落より感謝》 「エフェソ書」も「今は悪い時代」と述べています。パウロ自身が書いたとすれば、紀元62年頃、オネシモが書いたとすれば、紀元54年頃とされています。ネロ帝によるキリスト教弾圧が始まる以前なので、「悪い」と言われているのは倫理的なことです。4節には「卑猥な言葉や愚かな話、下品な冗談」を糾弾しています。この3つは「悪口」「馬鹿話」「洒落」という意味です。ユーモアやウィットまで否定されると、反発を感じますが、「洒落よりも感謝を」と勧めているのです。しかも「エウトラプリア」よりも「エウスカリスティア」と、この箇所そのものが語呂合わせなのです。

3.《聖霊の結ぶ実》 自分の責任は棚上げして「時代が悪い」と言う人もあり、自分たちだけが正しくて、周りは全て間違っていると主張する宗教団体もあります(キリスト教会も含む)。分別を無くしているという意味では、酔っ払いと同じです。時代のせいにするのも、自分のせいにしてしまうのも安易です。自分なりに何等かの手掛かりを見付けて、この世と自身に立ち向かって行くのが「主の御心」です。「悪い/ポネーロス」は「骨を折る/ポネオー」が語源です。骨の折れる困難な時代ですが、感謝をもって生きる時、自ずと「聖霊が実を結ぶ」のです。そして、それを収穫なさるのは主御自身です。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 19:50 | 毎週の講壇から