2018年04月16日

朝の食事をしなさい【ヨハネ 21:1〜14】

聖句「イエスは、『さあ、来て、朝の食事をしなさい』と言われた。弟子たちはだれも、『あなたはどなたですか』と問いただそうとはしなかった。」(21:12)

1.《食文化の変容》 数年前、朝食を摂らない子どもたちの実態が明らかになり、官民挙げての「朝食キャンペーン」がなされました。しかし、1日3食は近代に生まれた文化です。元禄時代までは朝夕の2食が普通、農民は以後も1日2食でした。先進の欧米でも2百年前まで昼夕の2食が普通でした。1日3食の背景には、各国とも技術革新と産業界の思惑があったのです。

2.《招かれた食事》 復活のイエスさまが弟子たちを「朝の食事をしなさい」と招かれました。「アリスタオー/朝の食事をする」という動詞の存在に驚きます。健啖家の古代ローマ人は1日4食、その「遅い朝食」に当たるのが「アリストン」とされています。古代ギリシア人は1日3食、古代ユダヤ人は1日2食、彼らの「遅めの朝食」は殆どランチタイムでした。事実「ルカによる福音書」14章12節では「アリストン」が「昼食」と訳されています。朝か昼かの時間帯よりも、イエスさまが正式に招待され、その招きに応えて、弟子たちが共に会食した「正餐」であることが一番大切なことなのです。

3.《主に赦されて》 日本社会には「接待」文化があり、業務時間外に取引相手の社員を招待して会食をします。接待では、嫌いな人であっても、上辺だけ取り繕って飲食を共にします。しかし、ユダヤ人は、嫌いな人、許すことの出来ない人とは決して食事をしません。だからこそ、イエスさまが徴税人や罪人と食事をしているのを見て、ファリサイ派が不快感を表明するのです。共に食事をすることは、イエスさまが罪を赦されている何よりの証明です。しかも、主の赦しの恩寵に、弟子たちが気付いて、それを受け取って初めて、赦しは成立するのです。それが主の「ブレックファスト・クラブ」だったのです。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 20:54 | 毎週の講壇から