2015年03月23日

キリストの涙【ヨハネ11:28〜44

聖句「イエスは涙を流された。ユダヤ人たちは、『御覧なさい、どんなにラザロを愛しておられたことか』と言った。」(11:35,36)

1.《お酒の名前》 地酒ブーム以後、ネーミングの奇抜さで注目を引こうとしている日本酒や焼酎が数多く出て来ました。ワインの銘柄にも「裸の尻」「天国」「聖母の乳」「十字架」「福音」「ある!ある!!ある!!!」等、面白い名前があります。キリスト教絡みなのは、かつては修道院が中心になってワイン作りを行なっていたからです。当初は、聖餐のために作り、後には司教区の重要財源となったのです。

2.《イエスの涙》 イタリアには「キリストの涙」というワインがあります。堕天使が追放された時、天国の土地の一部を盗んで、それが落ちた所がナポリ、その街の堕落に心を痛めた主の涙が滴り、良質の葡萄の樹が育ったと言われます。最高のワインが出来るためには、天国のような土地と主の涙のような清水が必要なのです。さて、英語「欽定訳」のせいで「最も短い聖句」とされた「イエスは涙を流された」ですが、訳によっては、その限りではありません。むしろ、色々な翻訳を見ると、「わっと泣く」「泣き始めた」とも言われています。イエスさまは、恐らく、堰が切れたように慟哭なさったのでしょう。

3.《沁み込む愛》 「ラザロ危篤」の報せを受けて、イエスさま一行がベタニア村に到着した時には、既に「死後4日」でした。ラザロの姉、マルタもマリアも「もし、あなたがここにいてくださったなら」と同じ鬱憤を漏らします。それに続き、イエスさまはラザロを復活させるのですが、それでは、どうして主は「涙を流された」のでしょうか。死別の悲嘆、悔恨など、単なる感情の高まりとは思われないのです。何より、涙を流す主の御姿に私たちは深い慰めを感じます。イエスさまの涙は、私たちと痛みと悲しみを分かち合おうとする叫びだったのです。丁度、凍えて傷付いた患部を包み、痛みを和らげようとする手のようです。主が流された涙が周囲に広がり沁み込んで行く中から、奇跡が起こったのです。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 19:53 | 毎週の講壇から