2015年12月28日

受け入れ合って生きる【ローマ15:7〜13】

聖句「神の栄光のためにキリストがあなたがたを受け入れてくださったように、あなたがたも互いに相手を受け入れなさい。」(15:7)

1.《動物たちの礼拝》 ボリビア出身の仏語作家、シュペルヴィエルの『まぶねの牡牛とロバ』では、御降誕の証人である牡牛とロバの仲介で、世界中から様々な動物や鳥や虫たちがお祝いに駈け付けます。さながら巡礼のようです。米国の詩人、ノーマ・ファーバーの絵本『どうぶつたちのクリスマス』では、北国の冬眠中だった動物たちが馬屋を訪れますし、『飼い葉桶の母親たち』では、家畜小屋に居合わせた牝牛や雌鳥たちがマリアの初産を手伝うのです。

2.《降誕日の求心力》 降誕を描く絵画でも人形セットでも、段々と出演者が増えて豪華に成って行きます。人間だけではなく、羊から駱駝や驢馬、山羊から牛馬へと広がり、もはや飼い葉桶の傍らに何がいても変ではない程です。「我も我も」と、人も動物たちも増えて行く。それが「クリスマスの魔力」です。

3.《共に生きる社会》 書家の金澤翔子は「共に生きる」を自らのテーマとしています。京都の建仁寺で「論語」の1節「恕乎」という彼女の屏風が展示されていました。「恕」とは、単なる「思い遣り」ではなく「自分と異なる者をあるがままに受け入れる」の意です。彼女は誰が教えたのでもないのに節分には「福は内、鬼も内」と言って豆撒きをするそうです。世間が無自覚なままに「排除の論理」で動くことに対する彼女なりの抵抗です。 

4.《異教徒の救い主》 イスラエルは自らを「選民」と考え、救いを特権的に捉えて、「異邦人」を見下していました。ところが、宗教改革期に各国語に翻訳された聖書では「異邦人」が「異教徒」と訳されるのです。これは意訳ですが、却ってクリスマスの精神、神さまの御心をよく伝えているのではないでしょうか。私たちが信仰を告白している神は、異教徒をも救う御方です。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 18:48 | 毎週の講壇から