2016年09月12日

この世に打ち勝つ【Tヨハネ5:1〜5】

聖句「神から生まれた人は皆、世に打ち勝つからです。世に打ち勝つ勝利、それはわたしたちの信仰です。」(5:4)

1.《運動靴会社》 オリンピックやワールドカップは、スポーツシューズのブランドにとっても、絶好のPRチャンスです。映画『炎のランナー』で知られるエイブラハムズとリデルが、パリ五輪で使用したのはリーボックでした。近年、著しく知名度を上げたのがナイキです。元々はオニツカタイガーの米国販売代理店だったのですが、今や世界的なブランドを確立しました。

2.《勝利の女神》 ナイキはギリシア神話のニーケーです。スポーツ中継などで「勝利の女神が微笑んだ」と言われるのはニーケーのことです。ゼウスやアテナの命に従って、一方に肩入れして、勝利をもたらすのですが、神々が決め兼ねる時には、中空を飛びながら様子を伺っていると言います。ローマ神話ではウィクトーリア、ラテン語の「勝利」です。同じくニーケーもギリシア語の「勝利」です。「初めに言葉があった」のです。「勝利」の語が擬人化されて、美女の姿で描かれるようになったのです。4〜5節には、ニーケーが4回も登場します。「世に打ち勝つ勝利」等は同語反復の典型です。

《打ち勝つ愛》 私たちが生きている社会は競争原理が支配しています。競争が向上を促す場合もありますが、凡そ道を外れた競争も多いのです。国威発揚合戦や軍拡競争など愚の骨頂です。省みれば、私たち自身も下らないことを自慢し合っています。教会までが競い合っているのです。「世に打ち勝つ」のではなくて「世に順応して成功する」ことを求めているのです。「神の掟」、聖書の「言い付け」は「あなたがたは競い合うのではなく、愛し合いなさい」です。「イエスこそ我が救い」と告白した者は、辱め合ったり貶め合ったりするのではなく、神を愛し、人を愛するのです。それが「世に打ち勝つ勝利」です。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 18:48 | 毎週の講壇から