2017年07月10日

神の国は、飲み食いではなく【ローマ14:13〜23】

聖句「神の国は、飲み食いではなく、聖霊によって与えられる義と平和と喜びなのです。」(14:17)

1.《ハラール》 イスラム圏から来日する観光客の増加と共に、イスラム法に照らして食べても良いと認定された食材の専門店、ハラール料理を提供する店が出て来ました。その認証を与える協会も含めて「ハラルビジネス」と言います。しかし、ハラールも実際には、国と民族と文化による温度差、意識の個人差もあり、食物タブーを厳密に守っていられない状況もあるのです。

2.《棲み分け》 「ローマの信徒」たちは「ヘレニスト」(ギリシア語を母語ととして外国で暮らすユダヤ人)に「異邦人」も加わる混成集団でした。文化的、宗教的背景も異なります。しかし、そのような人たちが共に集まって礼拝を守っていたところに活気が溢れていたのです。米国キリスト教史を学ぶと、移民は宗教集団であり、各民族、各宗派ごとに棲み分けがあることに気付きます。しかしながら、パウロの時代のキリスト者の集まりには、未だ棲み分けはなかったのです。当然そこに衝突も生まれます。にもかかわらず、それでも礼拝を共にして行ったところに、パウロの果たした役割があったのです。

3.《愛に従う》 当時の礼拝は、食事を共にしながら祈り、賛美し、キリストを記念したのです。食事が各自持ち寄りだったのか、給食だったのか、会場の主催者提供だったのか定かではありませんが、戒律を守る人の前に禁忌とされた食材を置くのは、如何にも愛がありません。一種のハラスメントです。それ故、パウロは「神の国は飲食にあらず」と叱っているのです。ところで、イエスさまは反対に「神の国は大宴会」と仰っています。主の慈悲に限りが無いことに気付く日が来ます。その日には、私たちが選んだものも拒んだものも、全て与えられることでしょう(映画『バベットの晩餐会』より)。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 18:49 | 毎週の講壇から