2019年10月28日

パーフェクト・ワールド【マタイ6:5〜15】

聖句「天におられるわたしたちの父よ、御名が崇められますように。御国が来ますように。御心が行われますように…。」(6:9,10)

1.《10月31日》 プロテスタント教会では「宗教改革記念日」ですが、世間は「ハロウィン」一色です。ハロウィンが「子どもの祭り」として定着している米国では、多くの牧師が「ハロウィンを宣教の機会」として積極的に捉えていますが、大人の乱痴気騒ぎと化した日本では躊躇を感じます。だからと言って、これを「異教の祭り」と敵視するのは行き過ぎかとも思います。

2.《完全な世界》 原理主義的な教会では、自らの信仰生活の潔癖さ、完全さを追及する余りに、信徒が自分の子どもたちにハロウィンを禁じたりします。クリント・イーストウッド監督の映画『パーフェクト・ワールド』は、少年時代に父親から虐待を受けた脱獄囚が、「エホバの証人」の母親と暮らす少年を人質にして逃亡する内に、お互いに自らの姿を重ね合うことで生まれる交流を描いています。脱獄囚は、家出したまま戻って来なかった父親がくれたアラスカの絵はがきを肌身離さず持っていました。映画の幕切れに、それを少年に託すのでした。

3.《愛の完成を》 聖書で「完全な世界」と言えば、天地創造です。また「天の父が完全であられるように、あなたがたも完全な者となりなさい」とのイエスさまの教えが重要です。信徒は「キリスト者の完全」を目指して、自ら節制禁欲に励むばかりか、家族や周囲の人間にも押し付けて行く傾向にあります。本来、目指していたはずの神の愛とは程遠い、裁きと支配に陥ってしまうのです。イエスさまは「主の祈り」の最初に「御名、御国、御心」を置かれました。神さまの愛の心と願いが世界中に及びますようにとの祈りです。それが「完全な世界」です。人間が完成することではありません。また、自分たち(クリスチャン)だけが救われることを願っているセコイ祈りではありません。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 19:52 | 毎週の講壇から