2021年11月22日

フルーツバスケット【民数記13:23〜24】

聖句「エシュコルの谷に着くと、彼らは一房のぶどうの付いた枝を切り取り、棒に下げ、二人で担いだ。また、ざくろやいちじくも取った。」(13:23)

1.《チョコ工場》 子どもたちに人気のある『チャーリーとチョコレート工場』という映画があります。これまで一般人が誰も入ったことの無い、謎のチョコレート工場に、金のカードを引き当てた5人の子どもたちが招待されます。食いしん坊、負けず嫌い、我儘な金持ち、捻くれたゲーマー、貧乏だけど家族思いの子です。工場の中には、驚いたことに、チョコレートの滝と小川が流れ、木も草もファッジで出来ている、そんな空間が広がっていたのです。

2.《お菓子の家》 『チャリチョコ』の元ネタは、グリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」に登場する「お菓子の家」かも知れません。この物語の背後にも、14世紀にヨーロッパを襲った大飢饉の影響があるとされています。ヘンゼルとグレーテルの兄妹は口減らしのために、実の親によって森の奥深くに捨てられるのです。更に遡ると「民数記」の「エシュコルの葡萄」に辿り着きます。エジプトを脱出した難民が飢餓や数知れぬ困難を経て、漸く「約束の土地」に到達します。モーセが送り出した斥候が、巨大な葡萄の房を二人がかりで棒に下げて戻って来ます。文字通りカナンは「乳と蜜の流れる地」、豊饒の地だったのです。

3.《人生ゲーム》 イスラエルの民はその地に侵入することを躊躇いました。住民のアナク人が巨人だったからです。それで更に数十年間、彼らは荒れ野を流浪する運命と成ります。従って、この物語は「エジプトで奴隷根性の付いた民は、勇気と信仰をもって戦わなかったので、無駄な歳月を過ごす結果と成った」という教訓として語られます。しかし「戦わない」生き方もあって良いのでは無いでしょうか。その土地を奪われたら、アナク人は故郷を奪われるのです。「椅子取りゲーム」ではのんびり屋さんが押し退けられて椅子を奪われます。最後には、1つだけ残った椅子を巡って争います。ゲームだから楽しいのです。でも、世の中が「椅子取りゲーム」一辺倒に成ってはいけません。勉強もスポーツも商売も競争ですが、人生には競争しなくても良い場所(家庭や教会)も必要なのです。

朝日研一朗牧師

posted by 行人坂教会 at 21:55 | 毎週の講壇から