2022年05月16日

現在、過去、未来の主【ヨハネ黙示録.1:4-6】

人の一生は過去と現在と未来から成っています。黙示録記者は神を『今おられ、かつておられ、やがて来られる方』と表現しました。終末論を土台にした発想です。人の生き方は過去や未来に影響を受けます。過去の本当に嬉しかった思い出は現在を支える力です。思い出したくない過去もあり、人には言えない罪深い記憶に苦しめば人生は灰色です。次に未来。順風満帆な時の未来は可能性を無限に感じますが、そうでない時の未来は不安や絶望です。人は歳と共に能力や体力が衰えていきます。すると未来は不安の種になります。過去の悔いや未来への不安は時折悪魔のように来襲し、現在の自分から生きる力を奪って行きます。

黙示録の背景はローマ帝国の激しい弾圧です。その状況下、アジア州の七つの教会のことを記者は心配しています。彼は『今おられ、かつておられ、やがて来られる方』と神を捉えました。今おられる神―イエス・キリストこそ私の神そのものですという宣言です。神はこの私の罪を恵みで許し、平安で包んでくださるという信仰告白です。かつておられた神―自分を祝福する神は過去も支配された神だという認識です。神は自分の過去の失敗や悲しみを拭い取り、罪を赦し、支配された方です。辛かった過去の日々を“どうぞ忘れさせてください”と祈ることのできる神でもあります。やがて来られる神―これはあらゆる未来が神のみ手の中にあるという意味です。それを信仰により理解できた時、私たちの存在は希望に変わります。

教会群のリーダーだった黙示録の記者は晩年パトモス島に流されました。過酷な条件下で、彼は主イエス・キリストの霊を与えられ、勝利者キリストの幻を見て黙示録を書き記しましたが、それこそ聖霊の働きです。教会はこの世で微力ですが、神に自由に用いられ希望の光を証しすることは、私たちキリスト者の誇りです。

秋葉正二牧師

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