
「見よ、わたしがイスラエルの家、ユダの家と新しい契約を結ぶ日が来る、と主は言われる。
この契約は、かつてわたしが彼らの先祖の手を取ってエジプトの地から導き出したときに結んだものではない。」
聖書の目次にある旧約・新約は、どのような契約なのでしょうか。「古い契約」はモーセがシナイ山に上った時に十戒の石の板を受け取った「シナイ契約」と呼ばれています。ただ人間は弱いもので、神様とイスラエルの民との間の約束、すなわち十戒に代表される律法を守ることができません。神様が何度チャンスをくださっても、民は「しくじり」を繰り返します。
「わたしの律法を彼らの胸の中に授け、彼らの心にそれを記す。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる」とあります。イスラエルの民が何度も神様を裏切ったにもかかわらず、神様は見捨てずに、あきらめずに、逆に契約を更新して、より素晴らしい契約を与えてくださいました。それは、石の板でなく、私達の胸の中に心に書き記された律法です。
わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである(エレミヤ書29:11 )
私たちの主イエスは、最後の晩餐で、主イエスの血による新しい契約を宣言しました。その新しい契約のもとでは神様は「わたしはあなたの悪を赦し、再びあなたの罪に心を留めることはない」と約束してくださいました。神様は私たちが律法を守れない愚かな存在だとご存知です。そして、私たちの弱さや欠点、的外れな生き方にもかかわらず、神様は私たちを見捨てず「新しい契約」を与えてくださいました。キリストは新しい契約の「仲保者」であり、主イエスの血によって新しい契約がうち立てられたのです。私たちの罪はすべて赦されるという「よき知らせ」です。
2023年4月16日関智征