イエス・キリストが神殿で商人たちを追い出した「宮きよめ」の場面は、私たちが抱く「優しいイエス様」というイメージを覆す出来事かもしれません。しかしその怒りは、単なる感情ではなく、神殿が「祈りの家」から「商売の家」となっていたことに対する深い悲しみと、神への愛に根ざしたものでした。当時のユダヤ社会では、神殿で礼拝をささげることが信仰の中心でしたが、その背景には既得権益や商業主義がはびこり、弱い者たちが傷つけられていました。そんな歪んだ信仰の姿に、イエスは真正面から対峙されたのです。
「この神殿を壊してみよ。三日で建て直す」と語られたイエスの言葉は、ご自身の死と復活を指し示しています。つまり、真の礼拝は建物や儀式にあるのではなく、復活の主イエスを中心とする新しい命の関係の中にあるということです。そして今、私たち自身が聖霊を宿す「神の宮」とされています。私たちの心の中にある欲や恐れ、偽りを取り除き、イエスに清めていただくこと。それこそが、現代の「宮きよめ」です。
この大切なメッセージの全体を、動画でわかりやすく語っています。ぜひご覧ください。